動画編集を始めたい人が最初に迷うのが、PCを買い替えるべきかどうかです。 Premiere Proを触ってみたいだけなのに、MacBook Pro、ゲーミングPC、メモリ32GB、GPU、SSD、4K対応といった言葉が一気に出てきます。

結論から言うと、最初の判断基準は「何を編集するか」です。 フルHDの短いYouTube動画を作る人と、4K素材を何本も重ねる人では、必要なPCが変わります。 いきなり最上位モデルを買うより、自分の編集内容に合わせて、足りないところに予算を使うほうが失敗しにくいです。

最初の目安

動画編集用PCは、まずこの目安で考えます。

用途メモリストレージGPU/グラフィック
フルHDのカット/テロップ中心16GB以上512GB以上 + 外付けSSD内蔵でも開始可、WindowsならGPU搭載が安心
フルHD案件を継続して受けたい32GB推奨1TB以上 + 外付けSSDRTX系など編集に強いGPUが安心
4K編集、複数素材、重いエフェクト32GB以上1TBから2TB以上GPU性能と冷却も重視

初心者が一番避けたいのは、8GBメモリの一般事務用PCで本格編集を始めることです。 短い動画なら動く場面もありますが、素材が増えるとプレビューが止まり、書き出しが遅く、作業そのものが嫌になりやすいです。

PCのパーツは、ざっくりこう考えると分かりやすいです。

パーツ例え動画編集で効くところ
CPU全体の処理、書き出し、複雑な作業
メモリ机の広さPremiere Pro、素材、ブラウザを同時に開く余裕
ストレージ引き出し素材、プロジェクト、書き出しファイルの置き場
GPU腕力エフェクト、プレビュー、書き出し補助
冷却体力長時間編集で性能を落とさない

おすすめ

動画編集用PC

カット、テロップ、画面録画、書き出しを安定して回すには、メモリと保存容量に余裕のあるPCが作業時間を減らしてくれます。

16GB以上から検討
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MacとWindowsの選び方

MacとWindowsは、どちらが絶対正解というより、作業環境で選びます。

向いている人選び方
iPhone素材をよく使うAirDropが便利なのでMacが強い
PCに詳しくなく、構成で迷いたくないMacは選択肢が絞られていて失敗しにくい
同じ予算で性能を上げたいWindowsのクリエイターPCやゲーミングPCが候補
多ボタンマウスや周辺機器で効率化したいWindowsが組みやすい
チームや発注者が使う環境が決まっている互換性を優先する

Macは直感的で、iPhoneやiPadとの連携が強いです。 一方で、購入後にメモリを増設できないモデルが多いので、最初にケチると買い直しになりやすいです。

Windowsは選択肢が多く、同じ予算なら高い性能を狙いやすいです。 ただし選択肢が多いぶん、事務用PCを買ってしまう危険もあります。 Windowsで動画編集をするなら、CPU、メモリ、GPU、冷却を見ます。

ノートかデスクトップか

ノートPCかデスクトップかは、スペックより生活で決めます。

作業スタイルおすすめ
カフェ、学校、職場、外出先でも編集するノートPC
家の机で長時間編集するデスクトップ
撮影現場で素材確認したいノートPC
4K素材や重い案件を安定して処理したいデスクトップ

副業で始める人は、すき間時間に編集できるノートPCが便利です。 ただし同じ価格なら、デスクトップのほうが冷却と性能で有利です。 長時間の書き出しや重いエフェクトでは、熱で性能が落ちにくいことが効いてきます。

「家でしか編集しない」と決まっているなら、デスクトップはかなりアリです。 逆に、作業場所が変わる人が安さだけでデスクトップを買うと、編集時間を作りにくくなることがあります。

メモリはケチりすぎない

動画編集では、メモリがかなり大事です。 最新チップの最小メモリ構成より、一世代前でもメモリに余裕があるPCのほうが快適な場面があります。

特にPremiere Pro、ブラウザ、素材フォルダ、Canva、OBSなどを同時に開くと、16GBでも余裕が少なくなります。 案件として継続したいなら32GBを強く検討します。

目安はこうです。

メモリ判断
8GB本格的な動画編集には厳しい
16GBフルHD中心なら入口として可
32GB副業や案件化を目指すなら安心
64GB以上4K、多素材、重いエフェクト、長尺向け

ストレージは外付けSSDで補えます。 でもメモリやCPUはあとから増やせないモデルが多いです。 予算が限られているなら、外付けで増やせるストレージより、あとから変えにくいメモリとCPUを優先します。

買わなくていいもの

初心者が最初から買わなくていいものもあります。

急がなくていいもの理由
最上位CPU/GPUフルHD編集だけなら持て余すことがある
4K/8K前提の超高額構成初案件で必要になるとは限らない
内蔵ストレージだけの大容量化外付けSSDで補いやすい
高級モニター最初はPC本体の安定性が優先

ただし、色を扱う案件やサムネイル制作では、モニターの色も大事です。 安いモニターで編集した色が、スマホや別PCで見ると変に見えることがあります。 本格的に案件化するなら、PC本体の次に、色が安定したモニターも検討します。

今日やること

今日やるなら、いきなり購入ページを見る前に、自分の編集予定を書き出します。

  1. 作る動画はフルHDか4Kか
  2. 1本の長さは何分くらいか
  3. Premiere Pro、DaVinci Resolve、CapCutなど、使うソフトは何か
  4. 外で編集する必要があるか
  5. 予算はPC本体だけか、外付けSSDやモニターも含むか

この5つが決まると、買うべきPCがかなり絞れます。 「動画編集用」と書かれた高いPCを見る前に、自分の作業内容を先に決める。 それだけで、オーバースペックとスペック不足の両方を避けやすくなります。

参考にした視点